『a life』
これは。
私が、初めて手にした。
オオタマサユキ氏の写真集であった。
まず表紙を目にした時に。
私の中で久々に『これはキタな』と思った。
一頁、二頁、五頁……、と捲るうちに。
『a life』のドラマティックさに私は堕ちた。
『これは素晴らしい。』
人々が暮らす日常の『瞬刻』を。
『刹那』に『抒情的』に捉えている頁の連続に。
すっかり心を奪われる。
どの頁も手を抜いていない。
撮り手側の日常を表しているのだろう。
『日常』は、ありふれてなんかいない。
『日常』こそ『非日常』で。
『日常』こそが『特別』なのだと。
きっと誰かの『目』にも。
これらの写真のように。
あなた様が居るのかもしれない。
私もこれらの写真の何処かに。
入りたい気持ちになった。
『日常』こそが『特別』なものであることを教えてくれた。
何度観ても。
ひとつの映画を鑑賞したような気持ちになる。
きっと、あなたも。
彼に逢ってみたくなる。
そんな一冊である。
By ー 藤龍
私的写真集選手権 小林幹幸賞受賞作品
『a life』スライドショー(YouTube)